「人間の共生」をめざして <インクルージョン>の福祉学

橋本 義郎 編著

本来「含み込み」を意味するインクルージョンだが、本書ではさまざまな人間が対等・平等な相互関係をむすぶべく、自分自身や他者を含み込み(受け入れ)ひとつの共有世界をかたちづくりながら、共に生き、活動することを意図した<インクルージョン>を目指している。

ISBN4−7501−0335−7 C3036
A5判 156頁 定価 2,100円(本体 2,000円)2006年


第1部 <インクルージョン>の福祉学の仕事と調査方法
 第1章 <インクルージョン>を促進する文化要素
     ―受け入れ,受け入れられる当事者としての一考察―
  1.「受け入れ,受け入れられる」当事者のひとりとして
     ―<インクルージョン>を論じるにあたっての筆者の立場―
  2.<インクルージョン>とその当事者の実際のありよう
  3.文化と文化要素
  4.<インクルージョン>を促進する文化要素

 第2章 運動機能障害をもつ市民の余暇スポーツと社会的支援サービス
     ―スウェーデンにおけるフィールド探索調査をもとにして―
  1. 主要用語の定義
  2. エスキルステュナ市の概況
  3. 運動機能障害をもつ市民の余暇スポーツのための社会的支援サービス
  4. 機能障害をもつ4人の市民の暮らしと余暇スポーツ活動
  5. 余暇スポーツのための社会的支援サービスの機能と課題

 第3章 ろう者に対するダンス指導に関する研究
     ―枚方市聴力障害者協会のメンバーとのフィールド実験調査をもとにして―
  1. 主要用語の定義
  2. 研究方法
  3. 結果と評価

 第4章 フィールド探索調査とは何か
 
第2部 「人間の共生」の理解のために
 第5章 「生きものの共生」と「人間の共生」
  1.「生きものの共生」(種の共生,symbiosis)と「自然との共生」
  2.人間の共生
  3.「人間の共生」をめざす理由 ―「むすび」をかねて
 
 第6章 人権の意味と権利のために訴える活動(権利擁護活動)
  1. 権利は社会のなかでつくられ,使われ,守られる
  2. 権利をかたちづくる社会規範
  3. 特権と人権
  4. 社会規範としての人権の意味と権利のために訴える活動の必要性
  5. 車いすは足だ ―「権利のために訴える活動」の実践例と「むすび」

 第7章 人間の「ちがい」と「しょうがい」 ―障害の概念についての一考察―
  1. 人としての「ちがい」と人と人とのあいだの「ちがい」
  2. 「ちがい」についての価値判断と価値
  3. 「障害」の一般的な意味と筆者のいう「しょうがい」の意味

 第8章 用語としての「偏見」と「差別」 ―ひとつの使い方の紹介―
  1. 偏見
  2. 差別とその2つのレベル
  3. 偏見と差別の相互関係
 第9章 性別表示と「人間の利益」